平成16年6月増刊号 今、加齢黄斑変性が急増しています

【 更新日:2004/06/01 】

◆加齢黄斑変性?
 眼も体の一部です。当然ですが年齢とともに老化が始まります。「眼の老化」といえば、まずはじめに思い浮かぶのが「老眼」。そして、緑内障、白内障といった病名。でも、これからお話しする「加齢黄斑変性」は、みなさんあまり聞き慣れない病名ではないでしょうか。
 この「加齢黄斑変性」は、もともとは欧米人に多い眼疾患。米国では既に65歳以上の中途失明者原因のトップになっています。この疾患が、近年日本でも急増しているのです。

◆いわばカメラのフィルムの真ん中に異常が起こる病気です
 加齢黄斑変性とはその名の通り、年齢を重ねることによって、網膜の中心「黄斑」部が老化し、異常の出る病気です。
 私たちの眼がカメラに似ているという話は、お聞きになったことがあるでしょう。眼の虹彩が絞りで、水晶体がレンズ、そして網膜がフィルム。その網膜の中心、黄斑はいわばフィルムの中心。加齢黄斑変性は「眼の老化」により、フィルムの真ん中が写らなくなってしまった状態なのです。

◆見たいところが見えづらくなってしまいます
 その症状は痛みも無く、徐々にとても静かに進行していくので、気がつくのは視力がかなり低下してからということも少なくありません。しかも、現在のところ決定的な治療法が確立されていないのが事実です。
 周りはハッキリと見えるのに、視界の中心だけが見えなくなっていく。孫の写真を見ても、周囲がどんな場所かはわかるのに、その顔を見分けるのは難しい。肝心な道路標識は読めないのに、歩道に落ちている枯れ葉は眼の隅で確認できる。つまり、「一番見たいと思っているところが見えなくなる」、それが加齢黄斑変性です。

◆活性酸素は老化の原因
 酸素は私たちが生きていく上で不可欠なもの。その酸素の一部が変化して生じるのが「活性酸素」です。活性酸素は、体内で病原体を殺すのに役立ちます。しかしその反面、過剰に発生してしまうと、細胞や組織を傷つけ、老化や疾患を引き起こすといわれています。過剰発生の理由としては、体内活動だけでなく、不規則な生活やストレス、紫外線などの外的要因もあげられます。

◆大切なのは何よりも予防
 加齢黄斑変性の要因には、日頃の生活習慣が大きく関わっているといわれています。つまり、早めに気づいて生活習慣の改善を始めれば、それだけ発病のリスクを軽減できるということです。決定的な治療法が確立されていない今、まずは発病させない、予防を第一に考えるべきでしょう。
 心がけておきたいこととして、サングラスをかけて太陽の光から眼を守る、喫煙を控える等があげられます。もちろん、バランスの良い食事をとることも、眼の老化や加齢性の疾患を予防するには大切なことです。
 老化や疾患の原因といわれる「活性酸素」。その悪影響を軽減できる、ビタミンやミネラルを多く含んだ食事を積極的にとることを心がけましょう。また、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるルテインという成分は、網膜にも存在していて、有害な光から黄斑を守っていると言われています。
 食事だけでは十分に補えないという場合には、サプリメントなどの活用も有効でしょう。例えば、ボシュロムの「オキュバイト」には、5種のビタミン、4種のミネラル、そしてルテインが含まれています。

◆正常な視界にも「加齢黄斑変性」の兆し
 黄斑の老化により、網膜下に未消化の老廃物(ドルーゼン)が溜まっていることも。これは「加齢黄斑変性」の兆候。症状も自覚もありませんが、眼底検査でチェックすることは可能です。

◆早めのチェックも大切です
 片眼で見え方の変化が起こっていても、もう片方の眼が視力を補って気づきにくいことがあります。たまに片眼ずつ見え方をチェックしてみましょう。また、症状に現れなくても、年齢とともに眼疾患のリスクが高まっています。定期的に検査しておくことが重要です。もちろん、何か気になることがあれば、すぐにご相談下さい。

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