Hole ICLの導入と短期成績

【 更新日:2014/11/15 】

有水晶体後房眼内レンズであるImplantable Collamer Lens (以下、ICL)は、LASIKと比較して、強度近視眼において高次収差の増加が少ないこと、術後コントラスト感度の改善が得られることより術後視機能の点で優れているとされている。また、LASIK は角膜に不可逆的変化を起こす手術である一方、ICL は交換や摘出ができる可逆的手術である。そこで、当院では強度近視患者に対する屈折矯正方法として新たにICLを導入することとした。

ICL 導入に際し、ICL 資格認定を取得する必要があり、これまでに受講していた屈折矯正手術講習会に加え、スタージャパン社主催のICL認定コースの受講、ICLウエットラボ、認定手術(インストラクター術者の助手で1眼、認定取得医師が術者で3眼)を計画した。

患者の募集は、過去のLASIK 希望患者のうち角膜厚不足や強度近視眼のため適応外となった患者からICL適応患者に連絡をすることで行い、手術はICL の説明に納得し、同意を得た患者にモニターとして実施した。また、当初、手術は本年4月の開始を予定していたが、通常のICLでの術前レーザー虹彩切開術の施行に伴う頻回通院の必要性を避け、ICLでの手術合併症(白内障、緑内障など)がhole ICLでは低下するとの情報から、hole ICLの厚労省認可を待ち、6月下旬に施行した。

症例は、男性1例2眼、女性2例4眼、平均年齢31.7±3.21歳。術前の平均裸眼視力0.04±0.009、平均矯正視力1.53±0.36、平均自覚等価球面度数-10±1.24D、平均眼圧11.7±1.30mmHg、平均角膜内皮細胞数2696±108個/mm2

術翌日の裸眼視力は3例6眼全てで1.5と改善し、その後の経過観察中は1.5を維持した。経過中、全例で前房は深く保たれていたが、眼圧は6眼中1眼でステロイドによると考えられる高眼圧症を認めた。また、角膜内皮細胞数は術後短期間ながら有意な減少は認めなかった。水晶体前嚢とICLとのスペースであるvault は、最終観察時で0.5~2 CTであったが浅前房になった症例は無かった。

術後短期間の成績ではあるが、Hole ICL手術は強度近視眼において良い結果を期待できる新たな屈折矯正方法であると考えられる。

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